私の住んでいる地域にも、親達が集まり運営している多くのスポーツサークルがあります。ママさんバレー、テニスサークル、バドミントンサークル、サッカーサークルなど、様々です。
実は、これらのサークルを継続的に見ていて、ひとつ気づいたことがあります。
それは、「メンバーの入れ替わりが激しく、次第に活動が不活発になっていくサークル」と、「メンバーが固定化、あるいは少しずつ増えていきながら、継続しているサークル」に分かれるということです。
前者は、どちらかというと、試合に勝つことを目指して、かなり気合いの入っているサークルに多いようです。
私は、このようなサークルを“体育会系サークル”と呼んでいます。テニスサークルであれば、“体育会系テニスサークル”ということです。
これに対して後者は、試合に勝つ云々より、「テニスを始める前に、まずはおしゃべりタイム」というノリで、コミュニケーションを優先しているサークルが多いように感じます。
私は、これを“お茶サークル”と呼んでいます。テニスであれば、“お茶テニスサークル”ということです。
どうも、体育会系テニスより、お茶テニスの方が、メンバーが安定化し継続率が高いようです。
では、何故、このような現象が起きるのでしょうか。今回は、このことについてDeep Thinkingしてみたいと思います。
どちらのサークルも、始まりは、テニスが主目的であり、おしゃべりやお茶、宴会は副次的な位置づけだったと思います。
ところが、お茶テニスは、いつの間にか、副次目的が主目的化してきたものと思われます。
実は、この副次的目的の方が、万民に共通する本質的欲求なのです。そのため、お茶テニスは、メンバーが安定化し、継続率が高くなると考えられます。
ところが、不思議なことに、スポーツという目的を取り外して、お茶するだけの会合にすると、長続きしません。何故か、お茶とおしゃべりだけでは飽きてしまうのです。
主目的と副次的目的との重みが変化し、バランスを取りながら運営されていくということが、継続性のポイントなのかもしれません。
次回は、このことをビジネスの場面に当てはめて、考えてみたいと思います。