第6回(2005.09.20) 「好みの心理の背景」

先日、来日して話題になったこともあり、今回もヨン様をテーマにしたお話をしたいと思います。
8月31日に、埼玉アリーナにて、ヨン様の来日イベントがあったことは衆知の通りですが、相変わらず大変な人気でした。それにしても、何故、ヨン様には、あれほど熱狂的なファンが多いのでしょうか。このあたりを今日は考えてみたいと思います。
ヨン様が日本の女性、特に40歳以上の方に熱烈なファンが多いことは、様々な調査結果を見てもほぼ間違いないと思われます。さて、このような女性達の気を奪ってしまう理由ですが、当然いくつかあると思いますが、私が注目しているのは、ヨン様は「お行儀がいい」ということです。この理由は、何人かのヨン様ファンの方に聞いてみたのですが、「そうかもしれない!」と、みんな言っていましたので、決してはずれてはいないと思います。
一般に、韓国の俳優は、米国の俳優に比べお行儀がいいと感じます。しかし、これは躾の善し悪しの問題ではなく文化の問題です。従って、「お行儀のいい人が好き」という好みの心理の背景には、この文化の共通性があるのではないかと私は解釈しています。
さて、話を新規事業に移してみます。
新規事業を実施に移していく過程においては、トップの承認を得るということが必要になります。いわゆる、意思決定というプロセスであり、大変重要なイベントとなります。この意思決定の場面においては、客観的な判断がなされることが本来理想的な訳ですが、現実には好みの心理が入り込むことが、意外に多いと思われます。そして、この好みの心理は、企業の文化にその根元があるように感じています。すなわち、ヨン様を好む心理の背景と共通するものがあると思われます。
新規事業の仕事を行う際には、このような組織の持つ好みの心理も考慮に入れることが大切なようです。